知らないと損をする!?対政府営業が感じる、アベノミクスが及ぼした日常生活への影響と経済の実体とは?

知らないと損をする!?
対政府営業が感じる、アベノミクスが及ぼした
日常生活への影響と経済の実体とは?

2015年08月10日

どうして経済の勉強は大事なのか?

  • 私たちの生活はあらゆるつながりの影響を受けて成立しています。

    特にお金については自分の働いている会社から出る給料も、いつも買い物をするスーパーの商品価格も、総じて世界中で行われるありとあらゆるお金のやり取り=経済活動の影響を受けて日々変化しているのです。

    この経済とお金の関係について基本的な実体を知っているだけでも、日々の生活で感じる疑問や矛盾の実体に気づき、ニュースやテレビでいわれていることの本当の意味が分かり、世の中に振り回されない目を持つことができます。

    今日は普段BtoG(対政府)の現場で仕事をしている筆者より、お金と経済の実体、現場でヒシヒシと感じる日本経済の現状についてシンプルにお話ししたいと思います。

お金の誕生と現在

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  • まず、経済を見る上で一番大事なのは“今のお金の正体”について知ることです。実はこれ、世の中のほとんどの人が意識していないし、知っている人も少ないのですが、歴史を紐解くと分かりやすいです。

    まずお金のなかった時代、人類は物々交換で日々生活していました。しかし物々交換には2つ致命的な欠点がありました。

    1つめは交換する物同士の価値の基準を決めるのが難しいこと。2つめは物によっては時が経つと腐るため、質の変化を防げず管理が難しいことです。

    そこで人類はあまり質の変化の起きにくい物に置き換えて物々交換することにしました。これがお金(貨幣)の誕生です。このお金(貨幣)の成立によって、「このパンの値段は○○グラム分の金と同じ価値」という考え方の経済が成立したのです。

     

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  • また時代の変化とともにお金(貨幣)となるものは変わりました。

    石や貝殻、絹に変わり19世紀末から20世紀初頭にかけて、金(ゴールド)がお金の土台の基準へなっていきました(なぜ金が基準に選ばれたかは話が長くなるので、別の機会にお話しします)。

    そして、その金を銀行に預けたときに“引換券”として発行されたのが、紙幣の起源です。長くなりましたが、いま私たちが日常に使っているお札のお金はこんな所から使われ始めたわけですね。

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  • さて、20世紀に入り、金を主体に成立していた世界の経済に大事件が起きます。

    世の中に新しい価値をもたらす製品やサービスがどんどん誕生し、また大量のお金を消費する世界大戦が2度も発生しました。

    より多くのお金が社会に必要になり、当時人類が持っている金だけでは、お金が足りなくなってしまったのです。

    そこで各国は法律を変えて、今までお金の価値の基準を金においていたのを、これからは需要と供給 –必要とされ、量が少ないモノほど価値が高く、逆は低い-という基準でお金の運用をすることにしました。

    需要は新しいモノやサービスの誕生でどんどん生まれていくので、理論上、お金の量に上限がなくなりました。また、この需要と供給による“将来的な価値の変化”に期待してお金を支払う「投資」も登場し、さらに激しくお金が増えていきます。

    現在世界中にあるお金のうち、投資マネー以外の日々の生活で使われているお金はわずか2.7%しかないといわれています。これが今私たちが住んでいる世界の現実です。

     

葬られた日本の経済

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  • 今、ギリシャでは銀行から預金を引き出せない、「預金封鎖」と呼ばれる状況に陥っています。預金封鎖とはその国が財政破綻するのを瀬戸際で食い止め、新たな再スタートを切るために行う最後の手段です。具体的には主に以下のことをします。

    1. 引き出せないようにした預金に高い税金をかけ、政府の財産として徴収する

     

    私たち国民にとってはとんでもない話ですが、これをしないと経済の再スタートを切るための財源を確保できないのです。これだけでも預金封鎖の深刻さが伝わると思います。

    2. 預金封鎖中、新しい通貨を発行し既存の通貨を捨てる「通貨切替(デノミ)」をして、古い通貨で発行してきた国債を実質無効=チャラにする

     

    また経済危機によって著しく価値の落ちた通貨を捨てることで国際競争力を回復するという目的もあります。
    実は日本も預金封鎖をしたことがあります。1946年、終戦直後の年です。

     

    当時の日本政府は戦争に負け本当にお金が無く、国債はGDP(国民総生産、つまり日本全体で稼いだお金の量)に比べ約204%。つまり国が一年に使うお金のうち半分以上が国債でした。

    ちなみに今年度の国債発行額はGDP比232.8%です。なぜそんな借金をしてまでお金を使おうとしているのでしょうか。

    それは今のアベノミクスでは国債をたくさん発行して、公共事業や防衛の強化を始め、積極的にお金を使う政治をしているからです。

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  • このように、政府がお金をたくさん使ってくれると、その仕事を請ける会社・ビジネスはお金儲けができて豊かになり、株式会社なら市場から高い評価を受けて、株価も上がります。

    正直、私が普段働くBtoG(対政府)の現場は数年前に比べてかなり景気がよくなりました。これは会社の株を持っている投資家やビジネスオーナーにはとってもうれしいニュースです。好循環が生まれます。

    ただ、今あげた利益については、事業や株などの「資産」をもたない人はその恩恵を直接受けることはあまり期待できないかもしれません。たとえ直接恩恵を受ける職業や会社で働いていたとしても、あなたの給料に反映されるか絶対の保障はないからです。

    つまり究極的には、何か資産を持っている人と持たない人とでは、今後大きな格差ができてしまうのです。これについては、今年大ベストセラーになったトマ・ピケティ氏の書籍に詳しく書かれています。

これから必要な能力とは

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  • ではどうする必要があるのか?

    色々な意見がありますが、持論としては、これからは全ての人が経済的な自立をする必要があると思います。会社が船だとしたら、もしものためにモーターボートでも運転できるようにしておこうという感覚です。

    まずその第一歩として、シンプルに経済を学び、政府のメッセージやテレビに振り回されない、「事実と意見の違い」を見抜く能力を持つことが今一番必要であると実感しています。

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  • <ナビゲーター> Isobe Ryutaro 東京グローバルモーニング代表

    アメリカ人の妻と英会話教室を開く傍ら、経済関係のセミナーを通して「小さくても本当のこと」に挑む意義と大切さを伝える草の根活動を行う。

    詳しいプロフィールはこちら>

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