おしえる
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  「働き方改革」の課題に向き合った先にみえた、”おしえる”ことの社会的意義

「働き方改革」の課題に向き合った先にみえた、”おしえる”ことの社会的意義 超時短へ!ショートカットキー+Outlook研究家|Arata Mori

  • 毎日、必ずどこかで耳にするといっても過言ではない“働き方改革”という言葉。

    サントリー食品インターナショナルの人事部で、約1600人いる社員の働き方の改善やサポートにあたっている森新さんは、1年前、ある出来事をきっかけに「おしえる」立場になりました。目的は、ずばり社員一人ひとりの生産性向上。その背景には一体どんなSTORYがあったのでしょうか。

社員の“リアル”を目の当たりにして気づいた生産性向上の糸口

  • 「ショートカットキー+Outlook研究家」という肩書、とてもユニークですね

    この2つに特化した研究家は珍しいと思います。

    「マウスをショートカットキーに置き換えること」をベースに、OutlookやExcelを使いこなし、PC作業をとことん効率化していくというのが、僕の「おしえる」テーマです。

  • このコンテンツで時短できると思ったきっかけは何だったんですか?

    きっかけは意外なところから生まれました。

    1年ほど前、社内で雑学、料理、運動など、社員自身が持つスキルをシェアできるプラットフォーム(社内SNS)をつくったのですが、色々なスキルを持った方はたくさんいるものの、謙遜もあり、なかなか教壇に立ちたいという人が出てこなかったんです。

    そこで、人事部にいる自分が先陣を切るべく、パソコンスキルのワークショップを開くことになったんですが、その当日、何気なく出した課題で、大きな気づきを得ることができたんです。

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  • それはどんな内容で……?

    「Excelで掛け算の”九九表”を作成せよ!」というシンプルなものでしたが、それを30秒でぱっとできる人もいれば、5分以上かかっちゃう人もいて……。なんと、同じチーム内でも、時間生産性に10倍の差がありました。しかも、この場で本人は初めてスキルの差を自覚していました……。

    この差を目の当たりにしたときに、働き方改革を担当する人間として、社員一人ひとりのパソコンスキルを見つめ直す必要性を痛感しました。しかし、人事部の仕事からは、はみ出ることになる。しかし、担当部署もない。ならば、自分が動こうと。

  • 確かにパソコンスキルって、個人で能動的に学ばない限り、意外とおざなりにされてしまうものですよね

    それまでは、スキルの大差はないと思い込み、残業時間の改善や規制に意識して働いてしまっていたので、目からうろこでした。

    そこでホワイトカラーの“脚力”とも言えるパソコンスキルに着目すべく、社員の就業時間の内訳について分析してみたんです。すると、大半を取られているパソコン作業の中でも、Outlookに取られている圧倒的に多いことが分かりました。

  • ExcelやPowerPointではなかった……?

    はい。これには僕も驚きました。

    しかも「メールを打つ」「予定表の管理」のほかに、「メールを整理する」「メールを探す」などその他の操作に費やしている時間もかなりあって。

    そこで、自分自身がまずOutlook全般やショートカットキーについて学び直し、講師となって社内にシェアする場を設けることに。このことが「おしえる」きっかけにもなりました。

  • なるほど。その講座でどのくらいの成果がありましたか?

    Outlookに関していうと、20%もの削減効果がありました。一人当たり平均で年500時間を費やしていたので、年100時間の創出に匹敵します。

    そこで「これは、社外の方々にもシェアすべきナレッジではないか」と思い、ストアカで「ショートカットキー+Outlook研究家」として講座を持つことになりました。

大事にしているのは「伝える」ことではなく「伝わる」こと

  • 生まれて初めて人に教えたときの印象はいかがでしたか?

    とにかく楽しかったです。
    僕の両親が共に教師をしていて、幼いころからその背中を見て育ってきているせいか、まったく違和感なく、すっと講師という立場に馴染むことができました。
    ただ、初めて教えた場所が社内で、受講者とは既知の間柄でしたから、かなり安心感はあったと思いますが。

  • 社外ではやはり勝手が違いますよね

    実は、ストアカで行った第1回目のセミナーでは大失敗しちゃいました。

    受講者にレベルの差があったんです。そうなると、同じ一言であっても相手の捉え方は全く違ってきます。

    例えば「いい天気ですね」といったら普通は晴れを想像しますが、相手が傘屋さんだとすると、それは雨を意味するかもしれないんですよね。

    なので、それ以来、セミナータイトルや内容紹介での言葉づかいを工夫するようにしています。読んだ人が自分に見合ったレベルを選べるように。

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  • 特に、タイトルは重要なようですね。 講座を行うにあたって大切にしていることは何ですか?

    レベルの話とも関連しますが「座標」、そして「対話」です。

    「座標」については、それを各自把握してもらうために、毎回、講義の序盤に簡単なテストをします。

    キーボードを描いたイラストの上に、ご自身がすでに知っているショートカットキーをすべて塗りつぶしてもらいます。こうして、ご自身のスキルを可視化し、他者と比較し、向き合っていただくことで、向上心が芽生え、「脱自己流」への第一歩をスムーズに踏み出すことができるんです。

  • 「対話」においてはどんな工夫をされていますか?初対面の方だとかなりハードルが高いように感じますが

    これは当社の社長や上司を見ていて気づいたことなんですが、フロントに立っている人間が常に楽しそうにしていると、その場所に自然と“対話できる空気感”が生まれてくるものなんです。

    だから、講師である自分がまず「教えることを思いっきり楽しむ」のが何より大切なのかと。

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  • 講座に同席させていただいたとき、非常にアットホームな雰囲気でした

    あともう1つ、相手に「伝わる」ために大切にしているのは「笑い」ですね。

    これも会社で体感したことなんですが、ある一定レベルの地位に就く社員は、スピーチがうまく、しかも笑いを取るのが上手なんです。笑わせて、聞き手の心がぱっと開いた後に、重要な方針や自分の考えを乗せていく。すると結果的に、伝えたいことが相手にしっかり伝わるんです。

  • なるほど。ストアカの講座では、ゼロから始まる関係性がほとんどでしょうから、さらに重要な要素になりそうですね

    はい。だから講座を通して内容のみならず、心を開く「笑い」に関しても毎回、鍛えられている感じですね。

内容のシェア大歓迎!日本の働き方を根本から変えていく起爆剤に

  • こうしてお話をうかがっていると、森さんの「おしえる」には今までの経験が大きく影響しているようにお見受けします

    そうですね。人生の大きなターニングポイントを迎えたのは、3年ほど前。営業から人事に配属されたときでした。

    営業は本当に楽しかったし、成果もそれなりに出していたので、異動してしばらくはその状況をなかなか受け入れることができませんでした。通勤電車の中であふれ出る涙を抑えきれなかった朝もあります。

    でも、がむしゃらに業務をこなし、ある程度周りに認めてもらえるようになってきて、2年が過ぎた頃かな。ふと振り返ってみてようやく「人事部」の真の役割が見えてきたんです。

  • 具体的にはどんなことですか?

    会社を俯瞰できる重要なポジションであるということ。基本、人に関することなら何でもできる、自由度のある仕事であるということ。

    そして何より、当社は「日本の働き方改革」においては、常に先陣を切る企業だということです。例えば、テレワークの導入も非IT企業の中では早い方でした。そうすると、他の企業も追随してきて、やがて大きなうねりとなっていくんです。

    「ひとつの決断」が日本の企業をひっぱっていく。そんな瞬間を何度も見てきました。

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  • 人を通じて未来を作ることができる、やりがいのあるお仕事ですよね。

    だから、現在ストアカで行っている講座も、人の働き方を変えるきっかけになれそうな気がしています。
    実は、受講者の方には、講座内容のシェアを歓迎しています。検索すれば出てくることばかりですし、出し惜しみするものでもない。

    むしろ、どんどん周りの人にシェアしてもらうことで、関わる人、ひいては日本全体の働き方改革の一助になればいいなと思っています。

「おしえる」と生きている実感が湧く

  • 話を聞きながら、思わずこちらがワクワクしてしまうような、貴重なご経験をされていますが、今後やっていきたいことは何ですか?

    やはり、人に関わる仕事をしたいですね。

    具体的には、企業内ベンチャーを設立し、その会社の経営者として人に関わりながら働く事が夢です。社内にある「人づくりは原酒づくりと一緒」という言葉のとおり、人は時間をかけて熟成されるもの。自分のように一時期腐っていた人間でも、ぽんっと花咲く瞬間がいつかあると信じています。

    経営者になるという夢を叶える意味でも、これからも「おしえる」場を通じて、自分の成長につなげていきたいですね。

  • 森さんにとって、「おしえる」って何なんでしょう?

    まず「おしえる」自体が好きであることは間違いないですね。

    大きな理由としては、人の役に立っているなと実感できるからだと思います。受講者の方の顔がぱーっと明るくなっていくのを見るのは毎回嬉しいですし、「習得できたよ」とストアカのレビューなどでシェアしてくださるのもこの上ない喜びです。

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  • そこにはやはり、教師であるご両親の影響はあるのでしょうか?

    当然あると思います。

    ふたりとも生き生きと楽しそうに「おしえる」仕事に励んでいましたし、その姿からなんとなく感じ取っていたものが、実際に自分が講師となってみてやっと理解できたというか。「ああ、人に奉仕する喜びってこういう感じなんだなあ」と。

  • 「おしえる」を通じて、自分自身の中に蓄積できているなと思うものは?

    人前で話し、伝えていくスキルを高められることでしょうか。

    たとえAIが台頭する時代に突入しても、人にしかできないことのひとつでしょうから。

  • それでは、最後に。森さんにとって「おしえる」を一言で表すと……?

    生きた心地がする、かな。

    誰かの課題点に自分の持っているピースががっちり当てはまり、無事解決できたときに「自分、生きてるー!!」という実感、心地がします。

    それを体感したいから、講座はオンラインではなく、リアルな場にこだわっているのかもしれません。

  • 森さん、素敵なSTORYをありがとうございました!

     

     

    編集後記:今年で30歳だという森さん。「自分がその歳の頃、こんな風に人生設計を立てられていただろうか」と思わず猛省してしまうほど、ご自身・会社・そして日本の未来を見据えていらっしゃいました。働き方改革ご担当のことですが、残業時間だけでなく、社員の働き方そのものに向き合い、寄り添うという姿勢にも感銘を受けました。


  • 先生のプロフィール

    森 新

    森 新さん(Arata Mori)

    働き方改革・生産性向上が叫ばれる中、会社や上司は「早く帰れ!」というだけで、何も具体的な事をしてくれない・・・。
    と、嘆くのではなく、自分自身で、生産性向上のチャンスを探してみませんか!?私は、ホワイトカラーの【脚力】とも言える、PCスキル向上のサポートができます。

    一緒に【脚力】を鍛えましょう!

先生の教えている講座

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受講料 2500円(90分/但し場所・定員により料金の変動あり)
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※2018年05月07日現在の情報です。

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