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  〝想い〟を伝える術、ここにあり

〝想い〟を伝える術、ここにあり 共感PRコンサルタント/パパ料理研究家/親子料理研究家|Masaharu Takimura

  • 「あなたの心に残る思い出の家庭料理はなんですか。それは、誰が作ってくれましたか?」

    家庭料理を考えると、多くの人の脳裏に〝台所に立つお母さん〟がよぎります。子気味良い包丁の音に食欲をそそる食事の匂い、その背景には今も昔もお母さんの気配があります。今回のインタビューは、そんな家庭料理の記憶を一新させ、より良い世の中作りを目指すパパ料理研究家・滝村雅晴さんです。

現在のお仕事と活動

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  • こんにちは。今日は宜しくお願いします!まずは現在のお仕事と活動について教えて下さい。

    パパ料理研究家という肩書きのもと、株式会社ビストロパパを運営しています。以前はデジタルハリウッドで、主に広報PR業務を中心に14年間に渡り勤めていましたが、お父さんが家族のために普通に料理をする、そんな世の中作りをしたい、という強い想いを抱き、5年前に独立しました。色んな人が様々なアプローチでより良い世界を築こうと活動していますが、僕の場合は「お父さんの家庭内進出」を切り口に、パパ料理でより良い世の中作りを目指していこうと考えました。お父さんのライフスタイルプロデューサーのことをパパ料理研究家と僕は言っています。

  • 元々、料理には興味があったのですか?

    僕は子供が産まれる前も後も、ほとんど料理をしていませんでした。突然料理を初めて、料理研究家になったのは日本で僕ぐらいだと考えています。

なぜ、料理だったのか

  • そうなんですか!?では、料理を始めたきっかけはなんだったのですか?

    子供ができて外食ができなくなり「じゃあ、自分が外で食べるご飯を作ろう」と、美味しいと評判の行正り香さんのレシピ本を知人に紹介してもらい、家で試しに作ってみたんです。それが自分で驚くほど美味しくできました。料理は経験がないと美味しくできない、そう思っていたのですが違ったんですね。料理はレシピ通りに材料を揃えて丁寧に作れば、僕が作ったのにお店と遜色のない味に仕上がる。なるほど、これはプラモデルだ。レシピは設計図でありマニュアルなんだ、と気が付きました。「手品のタネ明かしができ、自分にも手品ができる」そう感じ、どんどん料理にハマっていきました。それからは毎週末、片っ端から食材を揃えてレシピ通り作るようになりました。

  • 料理がプラモデルだなんてユニークな例え方ですね!料理を好きになり、パパ料理研究家への道が開けたのでしょうか?

    いえ、パパ料理で何かしようだなんて、その頃はまだ全く考えていませんでした。2005年2月から継続しているビストロパパブログも、ちょうど広報の仕事でブログを始める時期だったので、自分の勉強のために始めたものでした。内容も初期は非常に簡単なもので、レシピも載っていません。そのうち凝りだして自分でもレシピを書くようになり、それも公開するようになり、3年ほど毎週末料理をしたある日のこと。事件が起こりました。「決戦のホームパーティー」事件といっていますが(笑)。

趣味の料理と家庭の料理

  • 「決戦のホームパーティー」事件とは一体どんな事件なのでしょう?

    実はそれまでの僕の料理は、作るだけで片付けには一切関与しない、全ての片付けを妻任せにしたものでした。もちろんそれでも僕は、いつもはやらない家事をやっているのだから褒められることをしていると思っていました。

    ある週末、僕は知人友人を家に招いて、自分の料理を振る舞うホームパーティーを催しました。得意料理を出しながら、ダイニングテーブルから聞こえてくる「滝村さんの旦那さんって料理が上手で奥様幸せね〜」という嬉しい会話に聞き耳を立てて……。ゲストが帰った後は疲れてすぐに就寝。翌朝、昨日も楽しかったなぁとすがすがしく目覚めました。けれど、どうも妻の機嫌が悪いのです。何が不満なのかと聞いても「聞かなきゃ分からない?」と中々理由を教えてくれません。

    何も考えず豪快に料理をする僕は、好きなだけ時間をかけて買い物をし、贅沢な食材を購入して、ボウルやフライパンなども使いまくり。当たり前ですが、料理をしながら洗い物もできませんので、それらは溜まる一方。その前の晩、妻は夜中の2時か3時まで、僕の盛大な料理の片付けをやっていたのです。その時僕は、僕がやってきた料理は台所でゴルフをやって、妻にキャディをやらせてきたに等しいことに気が付きました。

  • 確かに。男性にとって家事をやることは、普段はやらないことをしている、という感覚がありますね。

    料理は人の為に作るもの。自分には家族がいる。それなのにこの3年間、自分は自分の好きなものしか作ってこなかった。それは趣味の料理であり、家族のための料理じゃない。せっかく料理をするのなら、大切な家族の為になる料理を作るべきじゃないか、そう気が付いて自分が恥ずかしくなりました。そこで改めて、男が料理をするという事について考えたのです。男が家族のために本当に料理をするには、ライフスタイルにも変化が必要。自分の原体験からの気付きを世の中に伝えたいと思い、途中からブログのプロフィールを「パパ料理研究家」に変えました。最初はアバターとニックネームだった自分のネット上のアイデンティティも、それからだんだんと顔写真を出し、本名を出し、世の中に自分として発信して行くようになりました。 そうしていく中で「お父さんが家族の為に料理をする」という文化を自分が発信することで社会を変える、これが自分にとっての使命ではないかと感じてきたのです。

培ってきた伝え導く力

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  • 前職からPRを仕事にされていますが、発信することについてはどういった考えをお持ちですか?

    前職での広報宣伝は、学校の生徒募集がメインでした。僕は生徒募集の説明会やカウンセリング、卒業生との面談で14年間喋り続けてきました。絵筆のような表現が可能になったコンピュータを、アナログだがクリエイティブなアウトプットを出せる人に学んでもらう。コンピュータを扱える人がコンピュータを扱うのではなく、想像力が豊かな人がコンピュータを扱う事で、驚くような新しいものが生まれる。これから世の中はどうなるのか全くわからない人に、鳥肌の立つような気付きを与える、そんな役割です。僕はその頃からずっと、どう発信してどう人に気付きを与えるかをやってきました。

  • また、自分のキャリアの軌跡は「同じ世代に向けた発信」に重点が置かれています。就職活動に興味を持ち新卒採用PRの会社に入社し、その後、24歳の時に新しい産業と新しい職業を作り出すというビジョンに圧倒されてデジタルハリウッドの設立時に入社しました。デジタルハリウッド入社当初はビジョンに圧倒され、やりがいを感じました。ただ14年間も勤務している間に、当たり前ですが、時代の流れと自分自身の年齢的な変化をだんだんと感じてきました。20代男女の働き方をITで変えるという仕事に携わってきたのが、最後の方にデタルハリウッドは大学を作り出した。入社当初「同世代に向けた発信 」をしていたのが、いつの間にか、30代の自分が高校生に発信をしていました。その発信者に自分が本当に適しているのだろうか、高校生には自分よりもっと上手にコミュニケーションできる人がいるんじゃないかと思いました。そこでパパ料理に出会い、「お父さんの生き方が変わる」という変革が来る、そう感じました。

    僕が情報発信という活動が好きなのは、基本自分ごとだからです。自分の思った事を発言し、自分の好きなものを勧める、それが商売の基本だと思っています。今の自分は「父親として家庭を思いやる」という事に情熱があります。奥さんや子供の気持ちを察する「思いやる力」のあり方を、世の中のパパに伝えたい。少子高齢化が進む中、男性の家庭内進出は社会でもニーズが高まっています。女性は子どもを産み、言葉の話せない赤ちゃんにおっぱいをあげながらコミュニケーションをとることで、より相手を「思いやる力」が育ってゆくのだと思います。しかし、男性は出世のために自分磨きや働く時間が長い場合、一番身近な妻や子どもたちと接する質や量がともに少なくなり、「思いやる力」が育ちにくいのではないでしょうか。この「思いやる力」に男性が気付くトレーニングは、経験がなくても作れる「料理」が良いと思います。男性は指摘を受けるのが苦手で、奥さんに言われても中々変わろうとしません。男性は同性が語りかけた方が耳を傾けてくれる場合があるので、自分が女性の代弁者になれば、世の中の男性が変わると思いました。僕は料理で気付いた経験があるので、それをベースに語りかけて行く事ができる。

  • 〝想い〟を伝える術、ここにあり
  • 子供の頃から人前で話すことが好きだったのですか?

    ちょっと表現が異なりますが、お笑いが好きだったんです。高校の時から司会もよくしていました。人前でものまねなどのネタをすることも多かったです。前職ではお笑い事業部なんてものも作って、世界初のパワーポイント漫才なんてしていました(笑)。この間、新卒で入社した時の先輩に思い出を語られたのですが、「桜前線のように北から南へ講演して世の中を変えたい」と、僕はその頃から言っていたらしいです。具体的に何の講演かは言ってなかったようですが(笑)。

  • 独立後の具体的な活動 独立後の事業配分について教えて下さい。ご多忙だと察されますが、どういった日々を過ごされていますか?

    具体的な事業は四つの分類に分けられています。①コンテンツ事業(レシピの企画、監修など)②セミナー・イベント事業(リアルの場での講演や指導)③ショップ事業(エプロンや買い物バッグのEC販売)④広報・PRコンサルティング事業(自分のスキルやノウハウを他社に提供)です。

    平日は午前中に執筆作業、午後には外部との打ち合わせなどにあてています。やはり土日はイベントの仕事が多く、シーズンにもよりますが週末はほぼ埋まります。撮影は自宅の住居兼キッチンスタジオで、多い時は月に5、6本は入ります。いわゆる、家族経営です。娘と行う連載企画も3、4本あります。

  • 講師業はどういったところで行う事が多いのでしょうか?

    自治体や食品メーカーがタイアップして主催するイベントから声が掛かることが多いです。ファミリーイベント、ママフェス、子育てイベント、食品業界の展示イベントなどですね。先日はたまひよファミリーパークのステージで、企業スポンサーのイベントで「パパが簡単に作れる離乳食」というテーマでレシピ紹介やお話ししたりもしました。多くは主催側からお声がかかります。他にこういったことをやってる人も少ないですから、情報発信を継続することで、「パパ×料理」、「男性×ファミリー」というようなトピックでは自然と依頼や相談がきます。

伝えることへの姿勢

  • 教える活動の中で、何が喜びに繋がっていますか?やはり気付きがあったときでしょうか。

    関わった方に「ありがとう」という個人メールを頂くのが、やはり嬉しいです。そういったものも人との繋がりになっています。教わるということは、ある意味で凄い勇気のいることだと思うんです。そのジャンルが弱い、わからない、そういった気持ちをさらけ出してコンプレックスを感じている方も沢山います。僕は受講生の方を「将来のパートナー」だと思っています。教わる方は、たまたまそのジャンルの知識や経験をまだもっていないだけ。他のジャンルにおいてはプロである方も多い。ですので、講師の方は皆さんそうだと思うのですが、僕は年上年下に関わらず全ての方に敬語を使います。

  • 〝想い〟を伝える術、ここにあり
  • ストリートアカデミーで今度教えられる講座について教えて下さい。どんな人が対象で、どういったスキルを身につけられますか?

    何か人に伝えたい想いを持っているけれども、それをどう伝えたら良いか分からない、整理したいという人、そして想いそのものが何なのか見つけたいという方が対象です。何かを人に伝えるときに必要な力が二つあります。一つは「想う力」。自分が何をしたいのかという事を明確にイメージ出来るかという事です。 もう一つは「伝える力」。伝えたい事が決まっているとして、ではそれをどう伝えていくのかということです。この二つは関連していますが、2つの違うスキルと捉えるべきです。それらを整理しながら、各々へのアプローチの仕方を学びます。伝え方の工夫も学べますが、やりたい事が分からない人にとっても、想いの整理にもなります。伝えたい事は、仕事や個人でやっているサービス、作っている商品でも構いませんし、単純に自分自身のブランディングという事でも構いません。例えば、ストリートアカデミーで教えている方々の中には、ご自身のセルフブランディングに取り組まれている方が多いと思いますが、そういった方にも幅広く聞いて頂きたい内容です。

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  • その真っ赤なエプロンとても素敵です。いつも着けていらっしゃいますね。

    良く聞いてくれました。エプロンは男にとって家庭での「オン」を意識させるスーツなんです。多くの男性に、仕事の時間はオンで家庭の時間がオフという考え方があります。けれど、家族にとってパパが帰宅し家族のそろう時間はかけがえのない時間です。家でも男性には、オンとオフがあるべきだと考えます。このエプロンは、帰ってきたパパが家でこれを装着するとオンになる、変身ベルトみたいなものでしょうか。この赤色はビストロパパのブランドカラーです。講演をするときにも、必ずこのエプロンを付けています。細かいですが、プレゼン資料のテンプレートにも同じ赤を使っています。ブランドカラーで統一しているんです。

  • 今年の8月に親子料理研究家という新たな肩書きも加わり、「年を重ねてジジ料理研究家も加わるかもしれませんね!」と語る滝村さん。素晴らしいお話をありがとうございました!


  • 先生のプロフィール

    滝村 雅晴

    滝村 雅晴さん(Masaharu Takimura)

    株式会社ビストロパパ 代表取締役
    「パパごはんの日」プロジェクト代表

    「パパが料理をすることで、家族が幸せになる」世の中づくりのために活動する、日本で唯一の「パパ料理研究家」

先生の教えている講座

講座 オカネをかけずにオモイをかけて作り上げる共感PR術
受講料 3000円(2時間)
定員数 20名
申し込み

※2013年08月30日現在の情報です。

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